今読んでるヒップホップ・ジェネレーション
という本に書いてあったバンバータの思想がすごく良いので書き抜いておきます。
バンバータのサウンドは彼の和平へ向けての哲学を音楽で示したものだった。
そのプレイリストは、彼がジ・オーガニゼーションを通じて目指している包括性と寛大さを持っていた。
グランド・ファンク・レイルロードやモンキーズのブレイクスを、スライ・ストーンやジェームズ・ブラウン、さらにはマルコム・Xの演説とミックスし、サルサ、ロック、ソカといった音楽を、ソウルやファンクと同等の熱意でプレイする。
あらゆるものから美点を吸収していき、遂に彼は、ブロンクスで最も名高いDJとして、同業者を凌駕してしまった。
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イライジャ・ムハンマドが説いたように、ズールーはまず、己を知ること、つまり、己に対する知識を得るべきだとされた。
社会的勢力の醜い正体を暴いたところで、自覚(コンシャスネス)は生まれない。
己の中にいる神を真に理解して初めて、自覚が生まれるのだ。
また、体制に対して大衆が戦っても、革命は起こらない。
個人が変わることによって、革命が起こるのである。
それを「オーヴァースタンド」した者のみが、自身の力を示すことで世界の不正を理解し、それに対して立ち向かうことができるのだ。
ギャングのトップだったバンバータが、暴力の蔓延する黒人コミュニティーを「平和、愛、団結、そして楽しむこと」の理想に導くべくズールー・ネーションを創始するなど音楽を通して人々にポジティブなヴァイブスを広めた…
と知ったらこのレコードのヤバさがわかった。
70年代、JBは大衆よりももっぱらブロックパーティーでプレイされて愛されたらしい。
このレコードは84年にTommy Boyからリリース。
このビデオの終盤の会場内の一体感には鳥肌が立ちます。
照明がカメラに当たってまるで天の光が射してるかのよう…。
このぶっといビートにギンギンのギターの音が元祖"エレクトロ"前史な訳ですね…。ばっちり今に継承されてると思います。
アンチ・ギャングスタの流れでバンバータが出てきたってことを踏まえると、ギャングスタ全盛時代以降のヒップホップ史からこういうスタイルのヒップホップがあまり見られないというのも至極納得がいきます。
そもそもディスコが主流でプレイされていた70年代後半のブロックパーティーの流れでヒップホップが誕生してきた経緯を考えると、原初のそれが純粋に快楽的でダンスミュージック性を強く持つことは当然と言えます。
この点、昨今の「エレクトロ」と呼ばれる一群の音楽が身体的な快楽性に重点を置いていることと共通するのではないでしょうか。
サウスのヒップホップはいまいち好きじゃない、という偏見でSoulja Boyを今までちゃんと聴いてなかったんだけど、ダンスミュージック性を強く持つ、と思って見てみたら予想外に面白い。
キックドラムの数が四小節に一回、下手したら十六小節に一回ぐらいと異様に少なくてダラダラーっとしたライミングが特徴。
なんだけど、これってハイハットとか他のリズム隊の配置は倍のBPMを刻んでるから、踊る時の体の動きは毎分130拍子ぐらいになる。(元のBPMが65として。)
(ドラムンべースと同じでどっちの拍でリズムを取るかでノリ方が変わってくる。)
なんなんだろう。
「ヒップホップは歩き方だ。」なんて誰かが言っていた記憶があるけど、やはりどっしりと構えるのがカッコイイ(?)ヒップホップカルチャーにあってはBPMを130ぐらいまでバカ正直に上げてハウスっぽく四つ打ちのリズムなんかにしちゃうとダセエ、みたいな感じがあるんでしょうか。
だって、上のビデオでもだけど明らかに体は倍のリズムを刻んでるでしょ。
この激しい踊りってBPM100ぐらいの普通の(例えばクラシックなNY風の)ヒップホップではあり得ないはず。もっとゆったりと体を揺らすでしょう。
これは縦に跳ねるんだよね。
ソルジャボーイ現象は踊る楽しさの復権、みたいなことなのかもしれません。(よくわかりませんが。)
とかなんとか書いてきましたが、やっぱり振り付けとセットでヒットしてきたみたい。2007年のあるブログ記事を引用します。
みごとに頭のネジがふっとんで極限までおかしなことになったのがGotty Boi Chrisの"Dip Low"だけど、そこで代表となっているイケメン・ダンサー/トラックメイカー/ラッパーのSoulja Boy君のアルバムが更にあっけらかんとぶっ飛んでいたので、彼のあまりの若さ(17歳)も手伝って、大いに驚き、ぶっ飛んだ。単純すぎてもうアバンギャルドなのかどうかさえ定かでないSoulja Boy君の「あばら屋ビート」は、ミドルスクールやボルチモアのそれと似たプリミティブな凶暴ささえも持ち合わせている。たとえば、高音と低音を極端に「大げさ」にして強迫的に鳴らすアイデアはTodd TerryとKenny Dopeがその昔Kaosの"Court's in Session"で提示していたものだし、ありえないくらいに簡素で単調なループをひたすら反復させ続ける大胆さはRod Leeのそれをも凌ぐ。小難しいことは抜きにして、快楽的な音色だけを抜粋し、全てを大げさにでっち上げた「パンク魂」炸裂のビートだ。
(via pomeric.blogspot)
色々繋がっておもしろいなー。





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