11.30.2009

「No Man’s Land」展

日曜日、広尾にあるフランス大使館で開催されているNo Man's Land展に行ってきました。

古くなって取り壊しが決定している旧館の建物全体がアートスペースになっていました。
作家の作品を持ち込んで展示してあるというよりは、全体的に建物に寄り添った制作がなされている感じ。
一アーティスト一部屋で、その中はその作家ワールド。
壁も床も天井も隅から隅までやりたい放題。塗り放題、描き放題。
建物の外壁にボムされた大きなグラフィティに出迎えられて入った館内には、ストリートアートが比較的多いような印象が残っていますが、他にも大使館ならではの内装を活かした展示が盛りだくさん。
大使館なんて足を踏み入れる機会のない建物なので、ドアやコンセント、壁にそなえつけられた戸棚など全てが興味をそそりました。
事務作業がされていたであろう簡素な部屋、窓に金属パイプがはめこまれた牢屋のような部屋、革張りのドアでふわふわ絨毯の部屋、元々の大使館としての様々な機能を想像しながら、そこに投げ込まれたアート作品を見て歩くのはとてもわくわくする体験でした。
思っていたよりもずっと見応えあるエキシビションでした。

まだ会期は来年まで続くようなので、もし機会があれば今度は昼間に行ってみたいかも。
是非皆様も。オススメです。

「No Man’s Land」展
会場: フランス大使館
スケジュール: 2009年11月26日 ~ 2010年01月31日
木・日 10:00-18:00、金・土 10:00-22:00、休館: 月〜水、2009年12月28日〜2010年1月6日
住所: 〒106-3514 東京都港区南麻布4-11-44
電話: 03-5420-8800
(←『この電話番号は現在使われておりません』でした笑)


以下ぱしぱし撮ってきた写真をいくらか。










P.S. postしてからタイトルを見てふと思った。この【元】大使館は、もはやその元々の機能や性質を剥奪されて、いやそこから解放されて、アーティストの自由なキャンバスに変化している、誰からも解放されて誰にも解放されている、すなわちそこは誰にも属さないNO MAN'S LANDなのか、と。
海外のblogでしか目にかかる機会がないような(少なくとも僕は)グラフィティが自由にボムされている、東京においては希有な、まさに誰のものでもない土地を漂う経験ができる、という解釈もできるかもしれません。
まあ、解釈は自由ですよね!!百人が見たら百通りの解釈があるはず。
これは、僕の感想です。

0 コメント: