4.10.2009

キメラ


この間書いてみたS/P/A/C/Eの概念図。
宇宙や神といった見えない“超越者”との交感をしようとする音楽、もしくはその交感からエネルギーを得て創作された音楽をジャンルを超えて繋ぐコア・アイディア、それがS/P/A/C/E。
呪術的で神秘的な力を持つ原初的な音楽の在り方、とも言えるS/P/A/C/E音楽。
わかりやすいところだとModularのアートワークとかMidnight Juggernautsの世界観。
(先住民アボリジニの自然崇拝、さらに霊的効果もあると言われる低音を発する世界最古の管楽器ディジリドゥが用いられる独自の音楽文化などが特徴の、オーストラリアという“離島”で西洋文化が独特の発展をしているような気もする。)
それにValerieあたりももちろん。このあたりは「白」い。
右側の「黒」ベクトルの側には、宇宙サイコジャズマスターSun Ra、「サン・ラや70年代のサイケデリックな音楽、ダブ/ルーツ・レゲエと、自身のルーツでもあるヒップホップを折衷した、宇宙を感じさせる」音楽を作る西海岸のRas G、それに?uestLove(The Roots), Jaydee, D'Angeloからなるプロデューサー集団Soul Quariansのスモーキーで心の平静の境地に達したかのようなビート、そしてもちろん、遺作アルバム“Donuts”を代表とする故Jay Dilla aka Jaydeeの天界と触れてしまった驚異のスピリチュアルヒップホップ。そして彼以降のイルセントリック・ヒップホップ。
70sDiscoや80sのアルバムアートワークにも宇宙イメージは見られるし、忘れちゃいけないのはPharrelとChadのThe Neptunes。彼らのビューティフルな曲はまさしく海王星、時を超えた美なるものの精霊のエネルギーを感じる。


SALEMもそうだけど、キメラ的なものに惹かれる。
キメラは、生物学において、同一個体内に異なった遺伝情報を持つ細胞が混じっていること。名称はギリシャ神話に登場する伝説の生物(キマイラ)から。近年は「キメラ分子」「キメラ型タンパク質」のように「由来が異なる複数の部分から構成されている」意味で使われることもある。

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