4.14.2009

keepin it right


僕の作ったリミックスが店頭に並んでるCDに収録されてます!

おなじみValerieのMinitel Roseが日本国内レーベルnurbsからリリースするアルバムの購入者特典でついてくるCDにContinue (NNS Remix)が入ってます。
Dancin All The Night With YouのリミックスをしてくれたHoshina Anniversaryさんのリミックスも入ってます。
興味のある方はぜひぜひ早めにゲットよろしくお願いします。

派手&スペーシーな1980年代の胡散臭さをアーティスティックに復古するフレンチ・エレクトロ集団、VALERIE。その一員である3人組、MINITEL ROSE(ミニテル・ローズ)が1stフル・アルバム『The French Machine』で日本デビュー! 国内盤(TTR-413CD 税込2,310円)が4月15日に発売となります。彼らの名を一躍知らしめたof MontReAL(オブ・モントリオール)「Gallery Piece」のリミックスを含むボーナス・トラックを追加収録!
 
 初のアルバムでありながら、すでにMotorolaやReebokといった大手とスポンサー契約を果たしているというMINITEL ROSE。NEW ORDER(ニュー・オーダー)「Blue Monday」や映画『フラッシュダンス』といったモロ80sをキーワードに制作された本作、THE ZONDERSの手掛ける病的なまでのグラフィックと相まって恐るべき80s感を醸し出しております。DAFT PUNK(ダフト・パンク)、JUSTICE(ジャスティス)等のフレンチ・ファンやof MontReALファンはもちろん、靄のかかったあの頃の気持ちを取り戻したい、というすべての方に。
 
 ANORAAK(アノラーク)、PAPER TIGREのリミックス・トラックや、OASIS(オアシス)やCSS等のリミックスを手掛けるHoshina Anniversary、NAPOLEON NEVER SLEEPSといった日本の精鋭によるリミックスを収録した店舗限定ボーナスCD-Rも用意されていますので、こちらも要チェック!

via CD Journal


4.10.2009

キメラ


この間書いてみたS/P/A/C/Eの概念図。
宇宙や神といった見えない“超越者”との交感をしようとする音楽、もしくはその交感からエネルギーを得て創作された音楽をジャンルを超えて繋ぐコア・アイディア、それがS/P/A/C/E。
呪術的で神秘的な力を持つ原初的な音楽の在り方、とも言えるS/P/A/C/E音楽。
わかりやすいところだとModularのアートワークとかMidnight Juggernautsの世界観。
(先住民アボリジニの自然崇拝、さらに霊的効果もあると言われる低音を発する世界最古の管楽器ディジリドゥが用いられる独自の音楽文化などが特徴の、オーストラリアという“離島”で西洋文化が独特の発展をしているような気もする。)
それにValerieあたりももちろん。このあたりは「白」い。
右側の「黒」ベクトルの側には、宇宙サイコジャズマスターSun Ra、「サン・ラや70年代のサイケデリックな音楽、ダブ/ルーツ・レゲエと、自身のルーツでもあるヒップホップを折衷した、宇宙を感じさせる」音楽を作る西海岸のRas G、それに?uestLove(The Roots), Jaydee, D'Angeloからなるプロデューサー集団Soul Quariansのスモーキーで心の平静の境地に達したかのようなビート、そしてもちろん、遺作アルバム“Donuts”を代表とする故Jay Dilla aka Jaydeeの天界と触れてしまった驚異のスピリチュアルヒップホップ。そして彼以降のイルセントリック・ヒップホップ。
70sDiscoや80sのアルバムアートワークにも宇宙イメージは見られるし、忘れちゃいけないのはPharrelとChadのThe Neptunes。彼らのビューティフルな曲はまさしく海王星、時を超えた美なるものの精霊のエネルギーを感じる。


SALEMもそうだけど、キメラ的なものに惹かれる。
キメラは、生物学において、同一個体内に異なった遺伝情報を持つ細胞が混じっていること。名称はギリシャ神話に登場する伝説の生物(キマイラ)から。近年は「キメラ分子」「キメラ型タンパク質」のように「由来が異なる複数の部分から構成されている」意味で使われることもある。

混淆的原理主義


SALEMってよくわからなくてちゃんと聞いてなかったんですが、正体が掴めた気がします。
アメリカのサウスのヒップホップで、BPM超落としてスカスカのキックの中にスネア・ハイハットを連打で入れていくってスタイルが流行ってもう長いこと経つと思いますが、あのリズム隊プラスインディー感というか、サイケデリックかつ永遠を感じさせるような美意識をぶつけてみた感じ。
回転数落として再生したようなボワボワした歌声もサウスのヒップホップ譲りでしょう。
よくわかりませんが、やっぱりキリスト教的な神秘主義の影響がアートワークなり音なりに表れてると思います。
とすると、超「白」な美意識をどす「黒」いリズムに乗せて提示してるわけです。
そう考えるとものすごいラディカルだし、今のアメリカを象徴しているようにも思われます。
こういうものがインディー市場(適切じゃないかもしれませんが)に迎え入れられるって面白いですね。

P.S. わわrっつ、ホントにグラフィックが黒と白の服だ…。

つづき
インタビューを発見したのでちょっと書き足します。
まだ全部読んでいないのですが冒頭に興味深い発言がありました。

“I listen to a lot of rap music and John listens to a lot of classical stuff, so I think it’s nice that there are three people and we’re not all coming form the same place. We’re bringing together a bunch of different shit we’re all interested in.”

「僕はラップミュージックをたくさん聴く、ジョンはクラシック音楽をたくさん聴く。だから三人の人がいてみんな別の場所からやってきてると言えばいいんじゃないかな。僕らは皆それぞれに興味のある違うブツを持ち寄って一緒くたにしてるんだ。」



Like you say rap and classical music would seem to be pretty different things, but can you see anything that links the two?
I think it’s the same feeling that we’re all trying to bring out, but we do it in different ways. Use different tools to express the same thing.
同じ感覚を表そうとしてるんだ、でもそれぞれ違うやり方で表現する。同じものを伝えるために違う道具を使う。


Can you put words to what that feeling is?
Nah… I think there’s a certain bleakness and uh… like disappointment and acceptance and sad… I dunno.
Like… accepting enough that we’re still alive so we’re gonna make music instead of just saying ‘Peace out’.
わびしさ、暗さ、、、がっかりしたような、受け入れる気持ちと、悲しみと、、、わからないな。
なんていうか、、、僕らはまだ生きているということを受け入れて、「じゃあな」という代わりに音楽を作るんだろう。


退屈な人生に風穴を開けるべく音楽を作っている、そんな印象を受けました。


SALEM - whenusleep

4.06.2009

ゲップでみんなに聖ハロー



心替わりの相手は僕に決めなよ
ロマンスのビッグヒッター グレイトシューター
踊り続けるなら…

最後にはきっと ぼくこそがラブマシーン
君にずっとささげるよファンタジー
ブギーバック シェイキアップ
神様がくれた甘い甘いミルクアンドハニー

パーティー続き燃え上がる二人
そうさベイビー今宵のリアリティー
ブギーバック シェイキアップ
夜の半ばには神様にありがとう

ワイルドな君 麗しのプッシーキャット
僕の手に噛みついてオールナイトロング
ブギーバック シェイキアップ
夜の終わりには二人きりのワンダーランド…



音楽にラブレター。








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これはsung by 宇多田ヒカル。昔の宇多田はJackson5のマイケルみたいな声出してたんだな…。このボーカルでトラック作ったら最高じゃない?作ろうかなー。

4.01.2009

ИEW


И迷路なんて新しいプロジェクト動かし始めてみました。

延々ループで曼荼羅模様。

И迷路 - 緑の五本指の夜のために

3.10.2009

Sky's The Limit


見たことのない、聴いたことのない、完全に新しい衝撃的な体験は精神の天井を突き破り、無限の可能性の秘められた広い空へと連れ出してくれる。

既成概念を打ち破るそのような体験をさせてくれる作品は、私たちにこれから初めて見る世界への希望を与えてくれる。
見たこともない、聴いたこともない、何か素敵な世界との出会いがきっと待っている、そんな期待を抱かせてくれる。
何にも感動することができなくなったら、人は深い深い海底の底に沈んでしまったように世界に無関心になり、未来など消え去ってしまうだろう。今も過去も何もなくなってしまう。死。
笑い、悲しみ、怒り、楽しさ、なんでもいい、心が感じたことのない、感じたことのある中で最高の、できれば記録を更新するようなものすごいのがいい、そんな心の激的な躍動が生きる希望を与えてくれる。
過去を輝かせ、今を無上の幸福感で包み込み、そして未来を作るのがその感動。
だから今日も明日もいつだって未知の何かを探すんだ。

チャロー・インディア展 - 森美術館・六本木ヒルズ



トゥクラール&タグラ Phantom IX-B (detail)

昨日森美術館で開催されているチャロー・インディア展を見に行きました。
現代アートばかりですごい面白かったです!
インド美術をここまでまとめて生で見られる機会ってそうそうないんじゃないでしょうか。
インドというバックボーンを持ってグローバル化した今の世界と向き合った作品たちからは、日本にいては感じられない文化のカオスの香りがしました。
15日までなので興味ある人はお早めに!!



ヒンドゥー教とイスラム教とキリスト教と仏教の伝道師みたいのが集まって井戸端会議をしてたり
象さんの皮膚を人の精子がぐるぐる覆い尽くして象さんが苦悶の表情をしていたり(象さんてインドじゃ神聖?ヒンドゥーが牛で象は仏教か)
国内の劇的な貧富の格差が1ルピーにまつわる2つの報道から浮き彫りにされていたり(巨大な1ルピー硬貨には命の重みがあった・・・)
椅子生活と座敷生活、神聖な白と雑多な色彩などの対比が西欧とインドの文化的摩擦を描いていたり
西洋人を人質にして目隠しをし壁に埋め込み、インド味にレイプした西欧文化式豪奢生活空間だったり
ゴミで世界はできていたり(ゴミの循環、H2Oの循環の如く、)
迷路のような要塞で閉鎖的な空間とされた裁判所を描き「都市計画の代替案/中庭」なんてタイトルをつけてみたり(中央の高くなった席とその下で向き合って配された二つの席がどう見ても裁判所にしか思えなかったんだけど違うかな・・・民衆の生活との乖離??)
Asim Purkayastha(アシム・プルカヤスタ)の作品はガンジーに多重人格を持たせ非道徳的な振る舞いをさせたり(マイノリティーの!多様性の!大いなる肯定!)
(追記:日本語で「ガンジー 眼鏡無しの男」なんて題名を訳してるけど、Man Without Specsって原題からすると「不具の男」ぐらいのニュアンスなんじゃないだろうか。これすごい差別用語で問題だから当たり障りない訳にしてるような気がする。)

Kiran Subbaiah(キラン・スッバイア)って作家のビデオ作品が一番面白かった。
死は不可逆変化である。この作品では【僕】が経験する死は巻き戻し再生される可逆な変化として描かれる。
時空間や自我の唯一性に揺さぶりをかけた不思議な映像が、自殺して「神になる」青年の独白による「遺書」となる。神になった【僕】を誰もが羨むだろうと【僕】は言う。
【僕】がはしごを登り天国に行くシーンの舞台セットは、【僕】によっていとも簡単に解体されて日常の生活空間に戻される。神はもはやいない。
多用される【僕】という主語が指示する対象が曖昧になり、死後の【僕】と生前の【僕】の2人が同時にもしくは交互に画面に現れる。(見た目は同じ一人の【僕】だ。)
【僕】は【僕】に殺される。
最後の最後にどんでん返しが起こり、死んだはずの【僕】が部屋の掃除を終えてゴミを持って揚々とキッチンに出てくる。
そしてラジカセでポップ音楽を再生しながらデタラメな料理をする。野菜を包丁や鋏でデタラメに切る。
そこで聞こえる歌詞は直前の死の場面で歌われたものとほぼ同じものである。
陳腐な恋の歌がほんの一部分を死に置き換えるだけで恐ろしい悪魔の歌になる。
【神の死んだ】現代の【豊かな】生活に死の匂いが充満していることの隠喩だろうか。
これは「悲しい物語ではない」。もしかすると精神世界での2人の【僕】の葛藤だったのかもしれない。
Kiran Subbaiahのホームページ
http://www.geocities.com/antikiran/

ここでもantikiranなんて、自分殺しだ。
「僕はアーティストじゃなかったのかもしれない、フランス風の哲学者だ」なんて言っちゃうあたり、にやり。
この人はなんでも脱構築しますね・・・。
ホームページには映像、彫刻、音楽やPC上で動くメディアアートも載せられています。

以下展示物のいくつかを。





















event title :
「チャロー!インディア:インド美術の新時代」展
artist(s)/Band name :
ヘマ・ウパディヤイ | ジジ・スカリア | A・バラスブラマニアム | キラン・スッバイア | プシュパマラ・N. | ヴィヴァン・スンダラム | N・S・ハルシャ | クリシュナラージ・チョナト | ジティッシュ・カッラト | ニキル・チョプラ | リーナ・サイニ・カッラト | トゥクラール&タグラ | ランビール・カレカ | アトゥール・ドディヤ | シルパ・グプタ | サルナート・バナルジー | スボード・グプタ | ジャガンナート・パンダ | バーラティ・ケール | アシム・プルカヤスタ | グラームモハンマド・シェイク | ジャスティン・ポンマニ | ナタラージ・シャルマ | プラバヴァティ・メッパイル | トゥシャール・ジョーグ | ラクス・メディア・コレクティヴ | アナント・ジョシ |
event contents :
“チャロー”はヒンディー語で“行こう”を表す言葉です。チャロー!インディア(行こうよ!インドへ)を合言葉に、あなたもインド現代美術の新たな創造性と活力に出会う旅へ出かけてみませんか。本展は、インド各地を拠点に活躍する27組のアーティストによる絵画、彫刻、写真、インスタレーションなどさまざまな作品を通して、国際的に大きな注目を集めるインド現代美術の「今」の姿を浮き彫りにする展覧会です。
アジアの大国インドは1947年の独立の後、欧米から移入された近代的な美術と独自の文化に基づいた表現の探求が続けられてきました。この60年間で、徐々に政治的・社会的な批判を体現した新しいタイプの作品も生まれてくるようになり、90年代以降は急速な経済発展とグローバル化、さらには都市化や変容する現代のライフスタイルを反映した作品が登場し始めました。現在では、美術の市場拡大もあいまって、活発なアートシーンがインドの国内外に展開されています。
「チャロー!インディア」展では建築家や知識人を巻き込んだ社会学的なプロジェクトや、IT大国ならではの先端技術を駆使した体験型作品など、100点以上の作品が登場します。悠久の歴史や神々と信仰、歌って踊るボリウッド映画、目覚めた経済大国といった言葉では語り尽くせないインドの魅力。本展では、インド現代社会が抱えるさまざまな矛盾、彼らの抱く夢や希望、未来へ向かうエネルギーと向き合い、その実像と新たな魅力に迫ります。